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「篠塚、今だから言うがな」
「あ、はい。何でしょうか?」
糊付けされてる封筒が上手く開かないし、めんどくさい。
「俺は去年のお前の行動を見て、『もしかすると、篠塚は天才なんじゃないか?』なんて疑いを抱いていたんだ」
「いやいや、買い被り過ぎですよ」
まあ、一カ所だけ本気だしたし、他は適当に遊んでやったんだけどな。
「そうか。しかしな、振り分け試験の結果を見て、先生は自分の間違いに気が付いたよ」
「よかったじゃないですか。自分の間違いを自分で見つけ出すのは至難の技ですよ」
上手く開かないな…仕方ない。破くか。
ビッと軽い音を立てて封を切る。中を覗くと、そこには一枚の紙が入っていた。
折り畳まれた紙を開き、書かれているクラスを確認する。
『篠塚進…Fクラス』
「お前はやはり残念な子だ」
こうして僕…もうめんどうだ…俺の最低クラス生活が幕を開けた。
なんてこったい…もう少し真面目に受ければよかったな
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