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桜も綺麗に咲いて、風が吹く度にヒラヒラと花びらが目の前を横切っていった スッと昨年のことを思い出す
‐西浦高校野球部の入部‐
硬式になったことで上の代は一人も居なかった だが、そんな中でも素晴らしい人材は揃っていて…たった10人からのスタートではあったが、中学とは比べられない程日々が濃いものだった 練習も大事だったが、もう一つ…俺には大切な存在が確かにあった
‐幼なじみ‐
同じ年齢の雪香とは、幼稚園の前からずっと一緒だった 今だって、同じ高校にいるわけで…
クラスも同じな俺たちだったがあまり喋る事はなかった どちらかといえば、田島くんや泉くんが雪香と楽しそうに話しているのを横で聞いているだけだった こんな関係も悪くはない そう思っていた今年… 俺の行動を促す事があった
‐クラス替え‐
俺が2組で雪香が5組だった クラスでさえ2人で話した事はなかなか無いのにクラスが離れれば気持ちを言うタイミングは全く無くなるかもしれない…
──────────…………………
田島「三橋!お前いい加減告わねーのかよ?」
泉「春休みはあっという間だからなあ…、早めに告った方が良いと思う」
三橋「………、ふ 二人とも 知って たの?」
部室でたまたま3人になった俺たちは三橋の恋路を急かそうと口を開いた 田島が余計な事を言わないか不安だ… 三橋はブワッと顔が真っ赤になった
田島「おう、バレバレだぜ?まあ、雪香は…なあ?」
泉「アレは大変だろうな」
田島が言いたい“アレ”は雪香の“天然”だ 三橋も天然だが、雪香もかなりの天然だ 本人が自覚してないから直しようはないが
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