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警備の村人を殺して入ってきたのは、1組の男女であった。
男は獣人のようで、耳は普通であったが、牙と爪が生えており、目もギラギラと肉食獣のような目をしていた。
鉄の鎧を肩と胸に着けていた。
村人を引き裂いたであろうその右手は、鋭く尖っており、爪の先から、血が滴っていた。
女の方は、黒いローブをまとっており、普通の人間のようで、手には杖を持っていた。
男「さてと、白癒草はどこにあるのかなっと?」
男は村の中を見渡しながら、そう呟いた。
女「グルガド、あんたは馬鹿だねぇ。
なんで、殺しちまうのさ。今の奴に聞けばよかったのに、………
あんたが殺すから、見なよ。村人は皆逃げちまったじゃないか。」
女は呆れたように、グルガドの隣に立って、そう言った。
グルガド「うるせぇよ、カルミナ!
どうせ、どこに逃げても俺の鼻からは、逃げられないんだ。すぐに追いつくっての。」
グルガドは、カルミナにほえると、2人は村の中に侵入してきた。
蓮「タミルさん、どいてくれ!
俺が奴らを止めないと、村が大変なことに、………」
蓮は地下から出る階段の前に陣取っているタミルにそう言った。
蓮は、すぐに立ち向かおうとしたが、タミルや他の村人に腕を掴まれ、この地下まで連れてこられたのだ。
タミル「落ち着くのじゃ、レン。
おぬしが行っても、負ける可能性の方が高いのじゃ。」
タミルは必死に蓮を宥めた。
タミル「奴らは、グルガドとカルミナという2人組の盗賊での。
グルガドは猛浪族の獣人で、獰猛な性格と素早い攻撃ができるのじゃ。
カルミナは人間じゃが、火の中級魔法を使いこなす魔法使いなのじゃ。
2人は狼火と呼ばれていてのぉ、ギルドでもAランクの犯罪者として、あげられているのじゃ。
そんな2人に、おぬしは勝てるというのか?」
タミルは蓮に襲ってきた2人組について、説明すると蓮に聞いてきた。
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