第16話

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ポートグラフにて、料理道具などを買った蓮は、ポートグラフを出発した。 シーガルド:三つの大陸の真ん中に位置するこの大陸は、骨の形をしている。 そして、その骨を両断する形で、中央にはアラダン山脈がそびえたっている。 この大陸には、国が二つ存在し、アラダン山脈より北側をビストルテ獣国 南側をオルギミニス宗国と呼ばれている。 ビストルテ獣国は、獣人が国民の8割を占めており、武器や防具といった戦闘に使う道具から、生活の中で使用する道具まで、良質な材料と腕の良い鍛冶屋がいるところとして、有名である。 オルギミニス宗国はこの世界で最大の宗教であるギーニャ教の総本山であるとともに、魔法技術が進んだ国であり、さまざまな魔具が存在している。 蓮「………か。 今、俺がいるのは北側。 アラダン山脈を越えるにしても、装備がたりないか。 なら、まずはビストルテ獣国から、周ってみるか。」 蓮は道具を買っていたときに聞いた、この島のことを思い出し、ビストルテ獣国を周るために、進路を一路北に取るのだった。 蓮「寒ッ!! やっぱ、まだ山間は寒いなぁ~。」 ポートグラフから、北に行くこと2週間 蓮は山道を登っていた。 蓮「たしかに、道は続いているが、……… 本当にこの先に村があるのか?」 蓮は以前セイローンで着たワームスラットのコートを2枚重ね着して、体を温めながら、馬を歩かせ数日前にあった旅人について、思い返していた。 蓮「まさか、ワームスラットのコートを2枚も来ていないと寒いとは、……… 1枚で、氷点下10℃ぐらいまで、暖かいのに……… 冬ももう終わりなんだし、いくら、なんでも寒すぎじゃないか? 周りは雪だらけだし、どうなってるんだ!」 蓮の呟きは、どんどん不満に変わっていった。
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