494人が本棚に入れています
本棚に追加
蓮「だからか。………
あれ?
でもそしたら、どうやって中の人を呼ぶんですか?」
タミル「それはの、………
実際に見た方が早いじゃろ。
レンよ、行くぞ。」
タミルは蓮の質問に答えようとしたが、思い直して、白癒草のお茶を飲み干すと、蓮を促し階段を昇って行った。
蓮「!?ちょっちょっと、待ってくださいよタミルさん!」
蓮はタミルに文句を言うと、お茶を流しこむと、慌ててタミルを追って行った。
タミル「ほれ、これじゃ。」
外に出たタミルは、遅れて昇ってきた蓮が、姿を表すと、家から出てすぐ右手にあったパイプのようなものを指さした。
パイプは地面から真っ直ぐに伸びていたが、Ⅰメートルほど伸びたところで、曲がっており、蓋も付いていたので、パイプ内に雪が入り込まないようになっていた。
タミル「その管は、地上と地下の家を繋いであるのじゃ。
じゃからの、用がある者はその管の蓋をあけて、話すと話ができるのじゃよ。」
タミルは蓮にそう説明した。
蓮「それって、そういう意味があったんですか~。
なんで、こんなとこに管があるんだとは、思ってましたが、玄関からは離れているし、家が地下にあるなんて思ってもいなかったですから、全然気がつかなかったです。」
蓮は管があることには気がついていたが、やっと意味がわかったのか、そう言った。
タミル「まっこの村について知らんのじゃったら、知らんでもしょうがないからの。
さっ家に戻ろうかの。
はよ戻らんと、風邪をひいてしまうわい。」
タミルも、蓮に応えるように頷くと、蓮を促し再び家の中に入って行った。
タミル「それで、レンはなんでこの村に来たのじゃ?
ここは、言ったように白癒草ぐらいしか、有名なものはないのじゃが?」
家の中に入り、再び椅子に座ったタミルは、同じく椅子に座った蓮にこの村に来た理由について、聞いてみた。
最初のコメントを投稿しよう!