Rendezvous 14. Februar

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それからと言うもの私は、彼が来る時間を楽しみにしていた。 "カランカラン…" 「いらっしゃいませ♪…あ…こんにちは♪」 彼はニッコリ微笑むと、いつものカウンターの席に腰を下ろした。 「…えっと…ブレンド下さい…。」 「かしこまりました。少々お待ち下さい。」 私がオーダーをマスターに告げると、マスターはニッコリ微笑み、珈琲を入れた。 「あやめちゃん…これ新作のケーキ出来たから、味見しといて。…あとユウにも出してくれる?」 (ユウ…?) 疑問付の付いた脳内に、マスターは耳元で呟いた。 「カウンターの端に居るヤツ。あやめちゃんも横で食べておいで♪」 マスターはそう言って肘で突いて来た。 私は二人分のケーキと珈琲と、私が飲む分の紅茶をトレイに乗せ、緊張しながら彼へと近づいた。 「お待たせしました。ブレンドです。…あと…あの…マι…マスターからケーキを…ι」 たどたどしく発した言葉に、彼は一瞬マスターを見てから、横に置いてあったノートを退けてくれた。 ノートには綺麗な文字で【レシピ 藤城ゆず季】と書いてあった。 (もしかして…彼女のノートなのかな?)
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