Rendezvous 14. Februar

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私は切なくなる感情を押し込め、隣の席に腰を下ろした。 「どうだ?新作のケーキは?」 一口食べると、口の中に華やかな香りと、苺の甘酸っぱさが広がった。 「美味しい♪」 「…相変わらず見事なケーキですね。見た目も味も。」 マスターはにんまり笑った。 「だろ?俺が作ったんだから♪…例えるならテーマは『初恋』かな?」 (Σは…『初恋』?!ιマスターが言うと違和感が…ι) マスターはそう言うと皿を洗い始めた。 私が席を立とうとすると、マスターに『たまにはゆっくりして』と言われ、彼とも何一つ話せないまま、また席に着いていた。 「あ…あの…」 「Σは…Σはいっ!」 話し掛けてくれた彼に、私は緊張したまま、ジッと見つめ続けた。 「こうやって話すのは初めてですね。…僕は藤城ゆず季って言います。」 (じゃああのノートは……彼の?) 私は慌てて自己紹介をした。 「私は香坂あやめです…/////……藤城さんはブレンドお好きなんですね♪」 そう言った後で、彼の顔がほんのりと赤く染まった。 「覚えられるくらい頼んでいたんですねι…ここのブレンドが1番美味しくて…つい」
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