0人が本棚に入れています
本棚に追加
駅前にある店を探すと、人だかりの出来ている店があり、私は唖然としながら店内へと足を踏み入れた。
(この店が…藤城さんの働くお店。…凄い人だなぁ。やっぱり人気なんだ…。)
店内を見渡していると、後ろから肩を叩かれ、私は慌てて後ろを振り返った。
「こんにちは♪あやめさん♪…今日はお使いですか?」
ニッコリと微笑む藤城さんに、私の顔は真っ赤に染め上がり、脈拍が激しく打ち始めた。
「あ…あの…マ…マスターがチョコレートを買って来て欲しいって…/////」
「チョコレートならこちらにありますよ。…ショコラとかいろいろ種類がありますけど…?」
私が『普通のチョコレートを』と告げると、藤城さんはプラリネの箱を手渡した。
「これなら大丈夫ですよ。もし美味しくなかったら、僕に文句言う様に伝えて下さい。…これは僕が担当したチョコレートなんで…」
「Σ美味しくない訳ないですよ!!…心を込めた物なら美味しいって、マスターが言ってましたから。」
パティシエの彼が作ったチョコレートが美味しくない訳がない。
ましてやマスターは私の作ったチョコレートを食べて、そう言ってくれたのだから…。
最初のコメントを投稿しよう!