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「ーー…先生っ、雄一は…息子は…」
「ー…お母様ですね?大丈夫、命に別状はありません」
「ーー…本…当に…?」
「はい」
「…ッ…良かった…雄一…良かった…」
医師の言葉を聞いた瞬間、顔を手で覆い、その場に泣き崩れた雄一のお母さんーー…。
「ですがーー…」
「ー…え?」
その場にいた全員が同じ言葉を繋ぎ、医師を見るーー…。
「右足は複雑骨折をしています。治るのに通常より時間がかかります。あとーー…」
「あとーー…?」
雄一のお母さんを支えながら、雄一の妹が…言葉を繋ぐ。
「ーー…いや、まだ分かりません…。目覚めた時にーー…」
そう言うと、医師は挨拶をしてその場を去りーー…
ーー…ガタン!!!
処置を終えた雄一が、病室へと運ばれて行ったーー…。
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