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「中丸っ!?」
「雄一っ!!ゆーいちぃ…」
ーー…ゆっくりと開かれた目は、天井から
視線をゆっくりと、右側に移したーー…
そう、俺達がいる方へーー…
「…ッ…看護師さんに知らせなきゃっ!!」
「Σあっ!!!亀、頼む!!」
慌てて病室を出た亀を見送り、上田に視線を移せば、ポロポロと泣きながら立ち尽くしてるーー…
「ーー…上田、良かったな…」
「ー…う…ん…赤西ぃ…」
どんどん涙を流す上田ーー…
「ー…早く手を握ってやれよ。ズラが寂しがるぞ」
「…ッ…うっさい…」
憎まれ口を叩いても、顔は満面の笑みでーー…
早く、そんな上田を見せたくて、中丸に声をかけた。
「お~い、目覚めたかぁ?ズラ~」
「……」
ーー…あれ?
“ズラじゃねぇ!!”って返って来ねー…。
まぁ、目覚めたばっかだしーー…
ーー…そう思った時、中丸が口を開いたーー…
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