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ーーー……ガンッ!!!
「っつうかマジ腹立つ!!あの女マジムカつく!!」
「え?何?」
撮影に行っていた赤西がドアを乱暴に閉め、大声で文句を言いながら楽屋に戻って来た。
「マジ、どうしたんだよ赤西」
あまりの怒りように一瞬怯みながら、聖が言葉を繋いだ。
「あのニセモノ女だよ!!自分は中丸の彼女だって言い触らしてる上に“記憶を無くされてアタシは悲劇のヒロイン”とかって言ってやがるんだ!!」
「ーー…勘違いも甚だしいね…」
ーー…一瞬、田口とは思えない程の表情を見せ、ドアを見つめながら言葉を繋いだ田口…。
「ーー…うえぴぃ、大丈夫だからね?」
俺の視線に気付いたのか、いつもの“笑顔”に戻った田口…。
「ー…今日も行こう。中丸の所へ…」
誰からともなくそう言うと、俺達は目の前にある仕事に集中したーー…
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