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「中丸~入るぜ~」
赤西を先頭に、ノック音と同時ぐらいに病室に入った俺達…。
「あっ、いらっしゃい」
「ー…また来たの?私が来てるのに、気が利かないんだから」
笑顔の中丸と、すげー顔して睨んでる“自称彼女”
「…ま、出来の良い“彼女”なら、普通家族や友達が来たら帰るよな?」
「うわ~、赤西の笑顔めっちゃ怖い(笑)ん、今日はもう帰って貰っても良いかな?赤西達と話がしたいし」
「ーー…ッ…分かった…」
ガタン、と椅子から立つと、俺達の横を通りながら何か小声で呟いた。
「はっ?何!?」
「……さぁね?」
ーー…バタン
…何となく後味の悪い帰り方をした“自称彼女”の事が気になりながらも、ふと視線を中丸の方へ向けると、優しい目で赤西達を見つめてる中丸ーー…
ーー…うん、確かに…
さっきまでのギスギスした雰囲気は取れ、柔らかい表情の中丸ーー…。
ーー…なぁ?あの女は何者なんだ?
俺達にとって、全く信用できない人間ということは変わりないけどーー…。
ーー…そう、この時の呟きを聞き逃さなければ
あんな事には…ならなかったかも知れない-----……。
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