後継者

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(……田島…、隼人?) 啓輔は驚愕したまま、その若い男を凝視していた。 「……もしや…、田島一樹氏のご子息の…?」 「 良く知ってるな。死んだ親父の事だけじゃなく、俺の事まで 」 感心したような、少し馬鹿にしたような、そんな態度の隼人に、啓輔は表情を強張らせながら一礼した。 「……御名前しか存じておらず、大変失礼を致しました。 私は社長秘書をしております、戸田啓輔と申します 」 別にいいよ、と投げやりな言い方をした隼人は、視線を誌乃に向けると薄い笑いを浮かべた。 「 どーせ君も俺の事、知らないんだろ?」 そう…。 誌乃に至っては、その存在すらも聞いていなかった。
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