2日目

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*** 「中々の広さだな、着替えるには十分か」  人の声が消えるのを待って侵入したトイレ。  ――初です。 「確認完了、なんとかなりそうね」  下見を終えて、腕時計に目をやる。  そろそろ朝礼だし、帰らなきゃ。  何もしていなが、なんとなく汚い気がして手を洗い、トイレを出てすぐの廊下を真っ直ぐに教室へと向かう。  下手に動くと道がわからなくなるからな。  ついでに道なりにある教室の中を覗きながら歩いていると、ふと、肩に手に重みを感じ足を止めた。 「?」  誰だ…?  空の知り合いかと、身構えて振り向けば、そこにはなんと、息を切らした静季がいた。  私は俄かに目を見張る。 「…何してんの」 「探した」  のっそりと体を起こした静季を見上げて、私は呆気にとられる。 「何で…」 「悪いっ!!」 「……え?」 「悪かった!俺が体育委員なばっかりに、ついててやれなくて」 「……」  なんか勝手に勘違いしてる。  そんなことで、怒ってるんじゃない。  謝らせて、逆に申し訳ないような内容なんですけど…。
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