2日目

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「何言ってんのさ、体育委員なのはどう考えても悪いことじゃないでしょ!しかも僕がこんな日まで入れ替わってるのが悪いんだし」 「じゃあなんで怒って出ていくんだよ…」  むすっとして問う静季は、すねた子供の様に学ランの襟首に顔を半分うずめて上目使う。  同い年だが、彼は時折すごく可愛い。  若干キュンとしたのがばれないように平静を装って、私はこほんと咳払いを一つする。 「自分の言葉をよーーく思い返してごらんよ。僕からいうことじゃない」 「今のうち謝る。ごめん」 「理由もわからず謝っても意味がないだろうがっ!!」 「真夏~そんな怒るなよ~」 「本名で呼ぶなバカっ」 「…馬鹿」  また始まった、落ち込みモード。  こっからは単語トークか?  付き合ってらんないよ。 「もういいから、ほら、教室帰るぞ。朝礼がははじまっちまう」 「……」  静季は無言でうなずくと、何を思ったのか小走りに、私の進行方向に立ちはだかる。  うろんげに見上げれば、少し硬い表情の静季が、きゅっと口を引き結んで私の顔を覗き込む。 「何」  おもむろに手が伸びて、私の手を握った。 「え?」  
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