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「そうか…まだ足りないのか。
なら抱いてやろうか?」
男は軽く、そう言い放った。
そして、そのまま無理矢理キスをして来る。
「やっやめて?!」
私は彼を押し退けた。
「愛されたいって言ったのはお前だろ?
愛してやるよ…だからこっちに来いよ。」
私は首を振り、男に背を向け走り去ろうとした。
男はそれでも、冷静に次の提案をした。
「待て。
なら、俺の恋人にしてやる。
デートだろうがなんだろうが、お前がやりたいことは何でもしてやるよ。
今日から7日間…俺がお前の恋人になってやる。」
私は戸惑った。
男に、本当の愛なんて与えられるはずがない。
でも…男に抱き締められたとき、私は幸せだった。
「わかった。
私を貴方の恋人にして下さい。」
男はまた、薄ら笑いを浮かべた。
「7日間だ。
その後は解ってるよな?」
私は小さく頷く。
「よし、契約成立だ。」
私は、男の胸に飛び付き泣いた。
これが、私たちの交わした契約。
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