1日目:2人の初夜

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美咲が麗子に連れられ部屋を出てから、俺は風呂に入った。 冷えきった体を湯船につけ、俺は思いにふける。 美咲を連れていった麗子は、過去に俺の女だった。 麗子は…初めて俺の金とかじゃなく、俺を俺として愛してくれた女だ。 俺も、麗子は初めて人として愛せた女だった。 ただの暇潰しとかじゃなく、麗子が本気で好きだった。 それをあのくそ親父に、引き裂かれた。 俺と麗子は必死に抵抗したが、親父は麗子のまわりに圧力をかけていく。 家族…友人…麗子は耐えられなかった。 ごめん。 そう何度も謝る麗子の声は、今も俺の耳にはり付いてはなれない…。 俺にはフィアンセがいる。 まだ数回しか会ってないが、金持ちを鼻にかけた嫌な女だ。 政略結婚。 俺もあの女も、企業の発展のための駒でしかない。 俺の人生は金に狂わされている。
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