1日目:慶吾の闇

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それは俺が小学生のとき。 「ただいまぁ!!!」 ある日いつものように学校から帰宅した俺は、学校でもらった作文の賞状を手に母親のもとに急いだ。 いつもなら、優しい笑顔で迎え入れる母親。 しかし、何故か今日はやけに静かだった。 リビングに向かう俺、ただ褒めて欲しかった。 頑張ったね、って…いつものようにただ。 でもその先にいた母親は、真っ赤な海に浮かんでいた。 大量の血、脱け殻の母親。 俺は母親の亡骸にすがりつき泣いた。 もう抱き締めてはくれない、頭を撫でてくれはしない。 冷たくなった母親にすがりつき泣いた…。
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