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父親への怨恨、母親はその被害者だった。
その殺害は凄惨なもので、傷痕はその恨みの深さを物語っていた。
犯人は中小企業の元社長。
父親によって職を失い、自殺する前の反抗。
犯人の遺書には、父親への深い憎しみに溢れていた。
しかし、父親は記者の取材にも平然と答える。
「私は愛する妻を殺された、被害者だ。」
愛する妻?被害者?
俺はあいつが大嫌いだ。
母親のいなくなった家は、冷たい牢獄。
母親のいない世界に、俺の居場所なんてなかった。
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