深海の異変

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海底に現出した謎の物体。その回転は徐々に速度を速め周りの泥や魚達の死骸を巻き込みながら上昇していった。 その物体の周りには渦潮のごとく海流が渦を巻きその大きさを変えていく。 そしてある程度上昇すると物体の中心が輝きだした。 海中は水爆と濁流の影響で視界はゼロに等しいがその中でも物体が発する光は見て取れる。 まるで太陽のような暖かい光。やわらかくだが力強く輝きをましたかと思うと周囲に漂っていた残留放射能は自然界に存在するレベルまで下がったのである。 これが放射能反応消滅の真相だ。 我々人類が知る由もない深海でその奇跡ともいえる現象は起きていたのである。
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