0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
こんな妄想をするのは、どうしてだろう。
独りだからか。家族はいても。
でなきゃ、この妄想の裏にある、氷の様な黒い種があるからだろう。
これには、私の心臓がうつ言葉が、たくさん詰まってる。
風にあたって、カタカタ揺れながら窓の側で、陽の光を横目にしている。
寒ければ、自分の体を目一杯動かして、陽の下に行けば良いものを、私は動かずにいる。
行きたくないのか私。
(種の言葉)
★行って光を見つめても、深く心をつくものがない。光に慣れてるから。陽の暖かさにも。
(幽霊の言葉)
☆それなら、暗い中で凍えても良いのか
★その闇も強さになるから。
☆本当にそれで良いのか?あの陽の中には、天使の魔法があるというのに。
★ああ、どうせすぐに悪魔がくるんだ。
私は悪魔から逃れられない運命だから。
☆笑って過ごせるんだ。嬉しいことが絶対にある。楽しいことも。幸せだって訪れる。
★けれど、また、こうして、命の問答をするんだ。
生の問いかけと答えさ。
そういう気持ち。井戸の底に落ちて遠く輝く空と、小鳥の歌を羨ましく思うんだ。絶望に少し似た気持ちを。
その中で問われた質問の答えはいつだって、「どうだって良い」になる。
最初のコメントを投稿しよう!