16人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、私は、丘の上の墓地をさまよっていました。
早く、帰らないと。
お墓には色とりどりの花々が飾ってありました。
ふと、何かに引き寄せられたように、お墓の間をすり抜けると、一緒に来た友人が橋を歩いていました。
私は、声をかけてくる2人を無視して、隣の道に渡りました。
「そっちは行けないよー」
そこは、砂利道で、その先には大きな森がぽっかり口を開けています。
そして、その入り口に白い看板があって、立ち入り禁止の文字が。
あぁ。本当だ。
私は、友人たちの元に戻りました。
進んでいくと、自分の背の10倍以上はあるのではと思われる大きな黒い扉がありました。
ためらいもなく、それを開けるとついた先はもとの旅館でした。
「はぁー、声がだせるー!!」
とか、意味不明なことを叫んでいると、さっきまで、後ろで笑顔だった、友人がいませんでした。
最初のコメントを投稿しよう!