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「虎太郎君、お疲れさまー」
「気が利きますねぇ美愛チャン」
虎太郎はタオルを手に取ると同時に、ふと美愛の胸元に光る物を見た。
喧嘩の原因となり、聖の元に帰ったはずのネックレス。
(ナルホドね…)
「良かったですねい。仲直りしたみたいで。」
「えっ!?…あ……」
美愛も虎太郎がネックレスを見ていることに気づき、反射的にジャージのジッパーを首まで上げる。
「ネックレス見ただけでわかるんですね」
「人間観察が趣味なもんで」
誰にも言いませんから。と言って部室にもどる虎太郎に、一瞬美愛の心臓がはね上がった。
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