582人が本棚に入れています
本棚に追加
/304ページ
「何だよ、上手く結ばれたってことね」
お前にしちゃ、手ぇ遅えな。
港は感心したように言った。
「遅えも何も、あんな純情娘、簡単に手ぇ出そうもんなら一発でアウトだろ」
天然だし。
付け加えたあとで聖はガクッと項垂れた。
昨日のやりとりを思い出し、自分で自分に吐き気がする。
「あいつはなんつーかな…甘すぎんだよ。体とか砂糖で出来てんじゃねーかって感じ」
「そんなノロケ聞きたくなーい」
うらやましいぞコラ。
と言いながらも港の顔は穏やかだった。
それに聖も気づき、苦笑いをする。
最初のコメントを投稿しよう!