ほら、やっぱりおいしかった

3/6
前へ
/6ページ
次へ
ぺりりっと軽快な音をたてながら線の位置までふたを開ける。やきそばだとは言ったが、自分で作る気はない、もちろんインスタントだ。 そもそも、私はやきそばが作れない。言ってしまえば料理は苦手分野に入る。 晴矢は……悔しいけどそれなりに上手だった気がする。あまり作っているところをみたことはないが。 かやくを麺の下に入れたところで、私はお湯を沸かし忘れていることに気付いた。 「やかんはどこにあっただろうか」 普段料理をしないせいか、どこになにをしまっているかわからない。やっとの思いで見つけたそれに、水を入れて火にかけた。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加