プロローグ

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俺が住んでいるボロアパートに着くと、荷物を玄関に放り投げてバスルームへと向かう。 「おかえり」を言ってくれる人はいない。 俺は両親を幼いころに亡くしていて、中学生までは東京の親戚に育てられていた。 中学校を卒業すると、両親の故郷でもある大阪で1人暮らしを始めた。 親戚からの仕送りはあるとはいえ、毎日深夜までバイトして生活しているのが精一杯な状況。 正直体力的にも毎日しんどい。 だけど今は今で充実しているし、今の状況が不幸だとかそんなことは感じていなかった。
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