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でも、この頃から…
智は、メールでは、起きられなくなり、電話でやっと起きるようになった。
もちろん、智自身も目覚ましをセットは、しているのだが、布団から出られないらしかった。
そんな日が一ヶ月ほど続いたある月曜日、智は、とうとう電話に出なくなってしまった。
…というか、携帯の電源が切られていた。
心配した莉乃は、珠希に付き合ってもらい智のマンションへと足を運んだ。
呼び鈴を押しても反応が無い為、莉乃は、合鍵を使って中に入り、珠希には、玄関で待ってもらった。
智の部屋へ入ると、頭から布団をかぶって寝ている智が居た。
「智。おはよう。大丈夫?
どうしたの?調子悪いの?」
そうっと、智の頭を覆う布団をめくってみる。
するとそこには、青い顔した智がお腹を抱えてうずくまっていた。
「智!どうしたの?お腹痛いの?」
そこで、やっと智は、目を合わせた。
「莉乃…
わざわざ来てくれたんだ…
心配かけたね。ゴメン…」
「そんな、謝らなくていいから…
それより、大丈夫なの?起きれそう?」
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