38人が本棚に入れています
本棚に追加
隼人達は夢路高校の校門に向かって歩いていた。
「何で門まで距離があるんだよ~、この塀の中が夢高だろ~」
渉がだるそうに愚痴ってきた。
学校の敷地に入るには、校門からしか入れない。
塀をよじ登ると侵入者扱いになり防衛システムが働いてしまうので注意してくださいと入学案内といっしょに入っていた紙に書いていた。
それと夢路高校は最先端技術が提供されている特別な高校だとも書いてあった。
「人数が多いから、敷地も広くしたんだろうなぁ」
隼人もだるそうにいった。
「何疲れてんだっ」
後ろを歩いていた、秋奈が隼人と渉の背中をバシッと叩いた。
隼人と渉は立ち止まり何しやがると後ろを向いたが、誰もいなかった。
秋奈だけじゃなく、冬奈もいなかった。すると前から声が聞こえてきた。
「隼人君、渉君置いてきますよ」
隼人と渉は前を向くと冬奈と秋奈がいた。
「いつ見ても、急にやられると驚くよ」
隼人は、軽く驚いたがすぐに冷静になった。渉は笑っていた。
宮下姉妹は相手の死角で自分を隠すと言っていた。冬奈は感覚的にやって、秋奈は相手のタイミングに合わせてやるそうだ。
大抵これを冬奈がやるとき、怒っている場合が多い、今回は途中途中止まっていたからだと思う。
「もうすぐ校門だから行こう」
隼人と渉は冬奈の言葉で動き出した。
最初のコメントを投稿しよう!