夢みたいな朝のひととき

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隼人は一階に降り、ダイニングのドアを開けて入ったとたん、味噌の香りが鼻に入ってきた。 キッチンに目を向けると、制服にエプロン姿の一人の女の子が、鼻歌を歌いながら朝食の準備をしていた。 彼女の名前は宮下冬奈(みやした・ふゆな)秋奈の双子の姉である。 彼女達とは、いわゆる幼なじみとゆう関係だ。 同じ顔、髪型でも冬奈は優しく、妹の秋奈は頭は凄くいいが、バカでイタズラ好きな変わり者。 何故こうも違うのかと腕を組み少し考えていた。 すると、こちらに気がついたのか、鼻歌を止め冬奈はニコッと笑ってきた。 「おはよう隼人君、今日は早いね」 「そりゃ、秋奈に変なことされて、入学式に恥をかきたくないからなぁ」 といいながら朝食が用意されているテーブルにつく。 朝食を食べようとすると冬奈は、朝ごはんもうちょっと待ってね、と言ってきた。 数分後に秋奈が、残念そうに入ってきた。 隼人は、ようやく来たかと言うような視線を、秋奈に向けた。 が秋奈は無視して冬奈の隣に座り、三人で楽しく朝食を食べた。
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