-1st theme-『コネクト』

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「大丈夫か?どこか痛んだりしない?」 目を覚ました私の前には、少々童顔で中性的な感じの軍服を着た青年がいた。 この青年が誰なのかはわからない。 「誰?」 「僕はアルヴィス、アルでいい」 「そう……」 会話が続かない。 外は夕焼けで燈に染まっている。 正直言って、眩しい。 「カーテンを閉めてもらえる?」 「ん、ああ」 シャッシャッ、と軽い不協和音と共に夕日が遮られる。 「アル、と言ったわね。なぜここにいるの?」 「君の保護が僕の仕事だからだ」 「保護する理由は?」 「君が敵国の重要人物であり、重要機密を握っているから」 私は天井を見上げてから、間を置いて彼に語る。 「私は重要機密なんて覚えてないわ」 「どういうことだ。騙したのか?」 「さぁ、それもわからない」 何故なら、自分がなんなのかすらわからないから。 そう伝えると彼はしばらく呆然として、そして項垂れる。 「そんなのアリかよ……ねぇよ……有り得ねぇよ……」 私は襟を掴まれ、アルに迫られる。 「嘘ならすぐに撤回しろ!そうでないならなにか思い出せよ!お前のせいで何人犠牲になったか言ってやろうか!」 「そんなふうに掴みかかって、私が『はい、そうですか』となにかを思い出せると思う?」
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