月の夜

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「俺も同じだ」 「…本当…蒼も不安なの?」 沙耶の質問に、蒼は笑い額を合わせる。少し動けば再び触れ合いそうな唇とかかる吐息に、沙耶の鼓動はますます早くなった。 「俺に不安なんてない。初めてで、お前が相手だから緊張はしてるがな。半年も我慢したんだ、喜びと期待の方が強い」 「蒼も緊張してるんだ。…私だけでなくてよかった。でも…我慢するほど、したい事なの?」 自分だけでない事に安心しながらも、意外な答えに聞き返すと蒼は真剣な顔をした。 「当たり前だ、したいに決まってるだろ。お前が好きなんだから尚更だ」 蒼は掴んでいた手を離すと、片手で沙耶の顎を持ち上げる。 「私も、蒼が好きよ」
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