嘘喰い探偵社

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ーー喫茶店lies 正人が目を開けると、知らない天井が目に映った 「……ここは?」 「気がついたかい?ここは店の奥の部屋だよ。」 真田が正人に優しく話掛けた 「……えっと、真田さん?でしたっけ?」 「そうそう、ちゃんと覚えてるね」 「起き上がれるかい?」 「は、はい」 「じゃあ店のほうで何か飲みながら話でもしようか。」 正人は小さくうなずいた 「何がいい?俺はコーヒー飲むけど。」 「僕もコーヒーでいいです。」 「ほい、どうぞ。」 「……どうも」 店を見渡して見ると自分たち2人しかいない 「ああ、店は今日は閉めたんだ。君とゆっくり話がしたいからね。」 「それで、何があったんだい?」 正人は今までのことを話した 夢に出てきた仮面、手に入れた能力、今日の出来事…… 自身に起きた出来事を全て話した 真田はコーヒーを飲み、時々タバコを吸いながら正人の話を聞いていた 「……そうか」 真田は5分ほど考えて 「ちょっとメガネを外して見ててくれ。」 そう言うと真田さんは立ち上がり、手に力を入れ仮面を作り出した 「薄々気づいてただろうけど、俺もさっきの2人も同じ能力をもっている。」 「君と違うのは、力をちゃんと理解し正しく使っているところだ。」 「正しいかどうかはわかんないけどな。」 真田は頭を掻きながら笑っている 「あの、僕はどうすれば……、仮面にひびが入ったあの人はどうなるんですか?」 「…………」 真田は真面目な顔になり静かになった チリ~ン 沈黙を遮るように店の扉が開いた。
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