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  「さあ、僕に綺麗な花を見せて」 球根は思いっきり力を出して、その薄く碧い花びらを一枚一枚、開いていきました。 でも、力の無い球根には花びらを開くのも、ひと苦労。 最後の一枚が開いたころには、もう、月も地平線の彼方に姿を隠していました。 「お月様は、もう、いないの?   太陽さん、太陽さんはどこなの?」 球根はその花を暗闇に揺らしましたが、うす暗い空に、碧い花びらも溶け込んでみえるだけでした。  
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