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「月と私を間違えるのは無理のない話だよ。月の光は私の光と同じだからね。
でもね、月の光で花を綺麗に咲かせることは出来ないんだよ」
太陽は残念そうに言いました。
太陽に花を見せることが出来なかった球根は、ますます、その醜い体を小さくしました。
「でもね」
太陽は明るい声で言いました。
「私の陽射しを浴びてごらん」
そう言うと太陽は強烈な陽射しで、球根の身を焦がしていきました。
「太陽さん、やめて。痛い、痛いよう。死んでしまう」
球根は、ますますその身を小さくしました。
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