☀🌙

9/11
前へ
/11ページ
次へ
  「月と私を間違えるのは無理のない話だよ。月の光は私の光と同じだからね。 でもね、月の光で花を綺麗に咲かせることは出来ないんだよ」 太陽は残念そうに言いました。 太陽に花を見せることが出来なかった球根は、ますます、その醜い体を小さくしました。 「でもね」 太陽は明るい声で言いました。 「私の陽射しを浴びてごらん」 そう言うと太陽は強烈な陽射しで、球根の身を焦がしていきました。 「太陽さん、やめて。痛い、痛いよう。死んでしまう」 球根は、ますますその身を小さくしました。  
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加