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僕は葉一に言われた通り屋上に来ていた。
この学園の屋上は庭園にもなっているが生徒達には全く人気がない。
そのため、なのか葵はよくこの屋上にいるらしい。
「次はあなたなの?」
いかにも嫌そうな顔をして彼女は僕の顔を見る。
「僕は葉一のように君の邪魔はしないよ」
「じゃあ、何をしにきたの?」
「この庭園の手入れは生徒会の仕事なんだよ」
ベンチに腰掛ける僕を見ない不利をする彼女。
「花を眺めてるの?」
「別にあなたには関係ないわ。」
「そうだね」
立ち上がり花の手入れを始める僕を眺める彼女はどこか落ち着きがなかった。
「どうしたの?」
「手伝うわ」
彼女は長い髪をくくって花の手入れを手伝い始める。
「生徒会の仕事なんでしょそれなら、私も手伝う」
慣れた手つきで花の手入れを始める彼女。
「それは蕾だからとったらダメ」
「ああ、これのこと?」
「そうよ。花の知識が無くてよく手入れするなんて言えるわね」
確かに僕に花の知識なんてなうから彼女の言う通りだった。
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