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「もう、この花は季節外れたね。明日にでも違う苗を植えた方がいい」
一輪の花を見ながら彼女は呟いていた。
「好きなんだ…花が」
「言ったでしょ、あなたには関係ないわ」
花の手入れを終えて髪ゴムを取って屋上からいなくなる。
「女の子らしいじゃん」
一人、屋上でつぶやく。
声は少しだけ響いて空の静けさに飲まれていった。
「月に連絡しないと」
携帯を取り出して月に連絡を取る。
「後は任せるよ」
「了解です」
電話を切って僕はしばらく花を眺めていた。
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