プロローグ

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空斗は周辺の人の様子を伺うが誰も口を開かず黙りといった様子だ。 しかし歩く者はいる、そしてその足跡は聞こえる。 (会話はできるのか?) 空斗はふとそう思いついたが、行動にでることはなかった。 それは空斗がいる、この広いロビーのような場所に新たに3人が姿を現したからだ。 (……顔が見える) 空斗から見た彼らはスーツを着用し、そして顔もはっきりと認識できる。 そしてこの場にいる全員の視線が彼らへとむく。 しばらくの沈黙があり、それを破るように彼らの1人が口を開いた。 「ようこそ!選ばれし中学生諸君!まず君達に送らせて貰った種の事から説明しよう」 男は全体に届くように大きめな声でそう言った。 「単刀直入に言おう、君達が飲み込んだ種は、君達を常人から怪人えと変える薬だ」 男の言葉後、再び沈黙がおこるがロビーに集められた者の1人が男に質問を投げ掛ける。 「怪人とはどういう事だ?、もっと分かりやすく説明してくれ!」 (俺も同感だ。あの男の言うことはまったく理解できない。) 普段から冷静に物事を考える空斗だが、今回ばかりはさすがに混乱していた。
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