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空斗は家を出て、近くの森へと走りだす。
そしてすぐ異変に気がつく、
空斗の家から森までは、そこそこ距離がある。
なので空斗は、ある程度遅いペースで走るつもりだった。
しかし明らかに
「………早い!?」
空斗は軽く走るつもりだが、今のスピードは普段の全力疾走、いやそれ以上だろう。
空斗は驚きつつも、走りながらポケットに手を突っ込み、タッチパネル式の機械を取り出す。
「なんか詳しい説明はないのか!?」
空斗がタッチパネルに触れると画面は切り替わり、【詳細】の文字が写しだされていた。
「用意いいな!おい!」
空斗は勝手に突っ込みながら機械を操作する。
そこに書かれていたのは、たった一行のみ。
【能力を手にすると同時に身体能力もあがる。(個人差がある)】
「……………」
あまりの短い説明に言葉を失う空斗。
「ってあれ?ついちゃってる…」
空斗はいつの間にか目的地についていた。
「ははっ、どんだけ速いんだよ…」
空斗がこんな所に来たのは言うまでもない、能力を試しにきたのだ。
「…でもこれで何も起きなかったらただの馬鹿か、もしくは今も夢の中か?」
空斗は苦笑いを浮かべながらそう呟く。
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