プロローグ

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幸紀は普段から感情を表に出すタイプではないが、三人には幸紀が怒っているとすぐにわかった。 何故なら幸紀が渾身の力を込めて拳を握りしめているからである。しかし、それに気が付いていないのが快里だ。 「さすがにそれは幸紀だって怒るわなー、ちゃんと謝れよ快里」 光が快里に謝るように促すが、 「ぶははは!、何言ってるんだよ光!幸紀が怒るわけないじゃんか、なあ幸紀?」 「…………知らない」 (((…………馬鹿だ))) 「確かに趣味がアニメってのは悪い事じゃないけど、彼女の前でその発言はどうかと思うぞ?」 ((光がまじめな事言ってる……))と思う空斗と唯であった。 「ふんっ、唯に内緒でエロ本を100冊所有してる光にそんな事言われたくないな」 「なっ!!それは秘密のはじだぞ快里!!、唯!勘違いするなすべて嘘なんだ!」 光が弁解するべく唯の方に向き直る。 しかしその刹那――― バキィィ!! 「ぶりべりゃ!!!!!!」 凄まじい音と共に唯の拳をあびた光は奇声をあげて吹き飛ぶ。 この光景をみて空斗は思った。 (何故この2人に彼女が出来たんだろう) と。
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