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「じゃ、俺はこっちだから、また明日な」
空斗はそう言い残し4人とは別れ、自らの家へと歩を進める。
そして、空斗は寄り道もせずに自らの家に帰宅する。
「たっだいまー」
空斗はそう口にするが誰の返答もない。
「やっぱ誰もいないか」
空斗の声に返答がなかったのは、別に空斗に両親がいないわけではない。
が、今はいない
空斗にも理由はわからないが2年前から空斗の両親は行方不明になっている。
1人息子である空斗を残して…
つまり空斗は今独り暮らしである。
「家に居ても暇だし、遊びにでも行くかな…っつても今日は光も快里もデートとか言ってたしな…」
1人ブツブツと呟きながら空斗は暇な時間の消費の仕方を考える。
"ピーンポーン"
そんな事を考えていると、不意に空斗の家のインターホンが鳴る。
(誰だ?)
空斗はそう思いながらも「誰ですか?」と言いながら玄関の扉を開ける。
するとそこには小さめの段ボールを抱えた宅配便のお兄さんが立っていた。
お兄さんと言っても、三十代前半の小柄な男性だ。
するとその男性は口を開いた。
「お届け物です、判子と名前の記入をお願いします。」
「あっ、はい」
空斗は急ぎ足で判子とボールペンを取りに行き、言われたとうりの作業をする。
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