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「かまわんかまわん。なんでも持っていけ。」
「うん、でも欲しいのは一つだけだから。」
「おまえがものを欲しがるのは珍しいな。どれ、みせてみろ。」
そういわれたのであの本を持ってくる。
それを見た祖父は少し感慨深げにしていた。
「これはな、天空の聖典といって、特殊な本でな、三つで一つのものなんじゃ。」
そう言って立ち上がり、倉に入っていく。
数分後。
倉から出てきた祖父は、片手に古い本と、逆の手に指輪を持っていた。
「それは?」
「地底の禁書と、とある指輪でな、これと天空の聖典は三つで一つなんじゃよ。三つとも持っていけ。」
若干命令口調に聞こえた。
だが俺はそれに頷いて答える。
「じゃあ倉の整理してしまうかな。」
それから数時間で倉を片付けおわる頃には空は少し紅に染まりかける時刻になっていた。
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