空の魔導書

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「あー、拒否。」 怪しさのあまりつい拒否してしまった。 「ふん、嫌なら死ぬまで持っているといい。」 そいつは鼻で笑いながらそういって、手を前に突きだして構えた。 何かぶつぶつ言っているように聞こえて訝しむと刹那、辺りに光の玉のようなものが顕れた。 「魔導士!」 気付くのが少し遅かったのか、光る玉は俺に向かって撃ちだされた。 「うぉっっ!」 眼前に迫った玉を持ち前の反射神経により躱す。躱した玉は後ろにあった建物にぶつかり爆散する。 「何すんだ!」 あまりの威力に声を荒げて文句を言う。 「攻撃に決まっているだろう。」 何ともこれが普通だろうとでもいうような言葉をくれる。 たまらず俺は踵を返し逃げることにした。
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