入会

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「お前絵とか得意?」 あれ、食いついてきた。 「まぁ一応ですけど」 「じゃあお前メイクとかすぐ慣れるって。俺もそうだったし」 そ、そういう問題なんですか? 「よし、とりあえず部室来てみて。見た方がはやいから」 僕の手を取って歩き出す男子生徒。 小さい割に力強いなこの人。 「じゃじゃーん、ここが俺達の部室。失礼しまーす」 ぱぱっと部室に入っていく。 「……失礼します」 ビクビクと部室に入ってみる。 「おぉ、これは当たりだな」 入った瞬間盛り上がる室内。 「だろ。歩が連れてきたのも中々」 僕を連れてきた人は小さい体をこれでもかって大きくさせる。 そして歩さんの隣にもビクついてる人がいる。 多分この人も僕みたいに連れてこられたんだな。 可哀想に。 って僕もか。
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