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その言葉通り、次の日の夜8時頃、同じ刑事さん達が再度訪ねて来ました。
お母さんは、チョットうっとうしいがっているみたいで、お父さんが対応に出て、刑事さん達と、なにやら玄関でしゃべっていました。
ボクは、リビングからそっとその様子を伺い、耳を傾けていました。
するとお父さんが
「ウチの小学5年のタカフミが・・・」
と、ボクの名前を出していたのでびっくりしてしまいました。
そして次にこちらを向き
「オイ、タカフミ、ちょっと来なさい」
とボクを呼んだのです。
ボクは、またまたびっくりしてしまいました。
刑事さんがボクに何のようがあるのか。
しかし薄々、呼ばれた訳が判っていました。
ボクはゆっくりと玄関の刑事さんの前に行くと
「こんばんは」
と挨拶をしました。
「やあ、こんばんは」
背の高い、おじいちゃんぽいゴリラ顔の刑事さんは笑顔で返しました。
「えーっと、西苗タカフミ君。
昨日応対してくれたね」
「はい」
「タカフミ君は、今月20日に、夜出かけたんだよね」
「はい、そうです」
ボクは俯いて答えました。
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