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揺らいだ意識は急速にハッキリと元へ戻った
この球体に触った瞬間だったよな…?
何だったんだろう
「登録完了だ、このF.O.C.について説明しよう」
ボーっとしてる俺ら(愛奈はどうか知らないけど)に向けて、オッサンが声をかけてきた
…ん?F.O.C.って何?
俺らのどちらかによる「F.O.C.ってなんですか?」という質問が出るのを抑えるようにポケットの右手を振りぬいた
俺らは反射的に身構えていた
どうも意識の側らで「オッサンの右手=パイソン」っていう等式が成り立ってたらしい
オッサンはと言うと、なぜかパイソンからマグナム弾を取り出した
次の瞬間、パイソンはグニャリと変形し、球体に形を変えながらグルグルと回転する
そしてそれは小型のナイフに姿を変えた
「今、お前たちに渡したものはFiber Of Chaos通称F.O.C.と呼ばれる兵器だ。今見せたように所有者の創造力次第で何にでも変形できるという代物だ」
す、スゲェ…!日本の科学力ってやっぱりスゲェ!!
これを聞いた愛奈は俺以上に目を輝かせていた
「ホントに何にでも!?」
「ああ」
愛奈はキャッキャと喜ぶ
無邪気なのはいいんだけど、あんまりはしゃぎ過ぎると死ぬよ…
「いい機会だ、お前ら二人ともそいつを何か武器に変形してみろ」
「どうやってですか?」
「さっき説明した通りだ、こいつは所持者の創造力を礎にしている。これ以上は…言わなくてもわかるな?」
「…ハイ」
要は作り出したいものをイメージしろってワケね、愛奈が分かってればいいんだけども…
横目で見る限り愛奈は案の定、理解できてなかったらしい
顔にクエスチョンマークが浮かんでいたので愛奈に説明してやった
一通りの説明をし終えるとオッサンが首を縦に振っていたので、俺の解釈で合っていたらしい
「大体分かったよー。やってみよーかな」
愛奈は目を瞑った
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