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「それより翔もなんか創ってみてよぉー」
愛奈がハルバードを持ったまま俺にすり寄ってくる
…しかしすごい絵だな
“俺好みのアホの子が中世ヨーロッパの物騒なモノをしょいながら俺にすり寄ってくる”なんて状態、一生に一度迎えるはずがないのに今まさに俺の目の前で現実になってしまっている
「釘バットとかどう?」
「く、釘バット!?よりにもよってなんでそんな物騒なモノを!?」
「いいじゃんかぁ、どうせ何も思いついてないでしょー?」
「うっ…それを言われると―――」
どうしようもない。
釘バットでとりあえずやってみることにした
目を閉じる
釘バット…木製のバットに――いや、F.O.C.製か…鉄釘が大量に刺さってて――あ、だからF.O.C.製か…あれがこうで、これがそうで――――
「すごーい!」
愛奈が歓喜する
目を明けると俺の右手にはイメージした釘バットと全く同じものが握られていた
創造通りのモノだけど創造以上に禍々しいモノだった、釘バットは
それを創り出したF.O.C.はそれ以上に禍々しいのだけど…
確かにF.O.C.はすごいものかもしれない
だけどこいつは使い方次第でより凶悪なモノになりかねない
日本は何のためにこんなモノを創り出したのだろうか
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