161人が本棚に入れています
本棚に追加
ともあれ、今晩はオッサンに言っていた何かと戦わなくてはならない
ネオコロッセウムって言うぐらいだから人や動物と戦うのかと俺は思っていたんだが、愛奈はと言うとやはり愛奈だった
「愛奈、今晩何と戦う羽目になるんだろう?」
「それはやっぱり怪獣とか巨大生物とかでしょ!」
…俺らは日本を守る正義の味方か何かに大抜擢されたのか?
そうじゃなかったら地球の平和のために日夜戦い続けろと!?
「…たぶんそれはないと思うんだけど。もう少し小さいんじゃない…?」
「うーん…じゃあショ○カーとかかな?」
「それもまずないから!フィクションと現実の区別はしよう?」
まあ、非現実的な現実が始まっているのも確かなんだけどな
俺は洗い物の最後になる水の滴るフォークを拭いた後、食器が並んでいる棚に入れた
「よし、これで全部。ありがとうね、翔」
愛奈はタオルで手を拭きながら言った
どういたしまして、と俺
ご飯を作ってもらっているから当然のことをしただけだよ
「うーん、あと10時間…何してよっか」
リビングの端にかかっている時計を見るとちょうど午前8時ぐらい
ここにあの厳ついお兄さんたちがくるのがその10時間後ということだ
「そういえば押入れみたいなのがあるから漁ってみるよ」
俺はさっきまで寝ていた部屋に戻る―――あ、万年床はまずいな…
布団を畳み、端に寄せて押入れを開けると段ボール箱が一つ
開けると懐かしい物がたくさんあった
そのうちの一つを手に取り、リビングに戻る
愛奈は二つある一人掛けのソファの片方に座っていた
「愛奈、いい物見つけたぜ」
「!?それってもしかして…」
そう、人生ゲーム・ルナティックである
最初のコメントを投稿しよう!