戦い続ける者

18/19
161人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
ネオコロッセウムの観客席を覆っていたシェルターが降りてくると同時に歓声やら、拍手やらが大きく聞こえるようになった 概ねは愛奈に対するものだったが そもそもここへ来る人が男ばっかりだから、愛奈に視線が集中するのが普通なのか… もちろん妬いているわけではない ただ、この鶴嘴のかっこよさが観客に理解されなかったのが悲しい 俺らが一通り歓声をうけていたところに、会場アナウンスがあり、上がってきたエレベーターの位置へ戻るように指示された そこへ歩いて戻り、立ち止まったところで下へと降りた フワッとした感覚―――ジェットコースターとか乗った時に感じるあれ。あれは内臓が普段の重力とは逆のベクトルを感じるとなるらしい あれが10秒ぐらい続いた後、止まった 「……うげぇ」 …俺じゃないよ?愛奈のリアクションだからね 俺はむしろこのタイプの刺激は万々歳だ。タワー型のアトラクションに乗ってる感じで凄くいい 「ダメだぁー、酔ったー」 「愛奈そんなに苦手なのか?」 明らかに愛奈は顔色が悪い 腰を抜かしたらしく、その場に座り込んだ 「うん…、絶叫マシン系は特にダメ…」 時たま女の子が出てくるんだよなー、この子 「もう無理ー。翔ぉーおんぶしてよー」 ……そうきたか
/137ページ

最初のコメントを投稿しよう!