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ネオコロッセウムの観客席を覆っていたシェルターが降りてくると同時に歓声やら、拍手やらが大きく聞こえるようになった
概ねは愛奈に対するものだったが
そもそもここへ来る人が男ばっかりだから、愛奈に視線が集中するのが普通なのか…
もちろん妬いているわけではない
ただ、この鶴嘴のかっこよさが観客に理解されなかったのが悲しい
俺らが一通り歓声をうけていたところに、会場アナウンスがあり、上がってきたエレベーターの位置へ戻るように指示された
そこへ歩いて戻り、立ち止まったところで下へと降りた
フワッとした感覚―――ジェットコースターとか乗った時に感じるあれ。あれは内臓が普段の重力とは逆のベクトルを感じるとなるらしい
あれが10秒ぐらい続いた後、止まった
「……うげぇ」
…俺じゃないよ?愛奈のリアクションだからね
俺はむしろこのタイプの刺激は万々歳だ。タワー型のアトラクションに乗ってる感じで凄くいい
「ダメだぁー、酔ったー」
「愛奈そんなに苦手なのか?」
明らかに愛奈は顔色が悪い
腰を抜かしたらしく、その場に座り込んだ
「うん…、絶叫マシン系は特にダメ…」
時たま女の子が出てくるんだよなー、この子
「もう無理ー。翔ぉーおんぶしてよー」
……そうきたか
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