第一部 ヘンな顧問との出会い

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悠太の通う美里高校は県立高校。 公立高校ではあるけれど、県内指折りの進学校として県立ではちょっと知られた存在であった。 卒業生には京大や阪大に現役で合格していく生徒だっている。 そんな進学校であるから、部活に入り青春を捧げる生徒の数は決して多いとは言えなかった。 サッカー部にも毎年一クラスに匹敵する程の一年生が入部するが、二年生までそのまま残るのは半分以下。 三年までとなると、さらにその半分以下、結局五~六人残ればいい方だ。 悠太たちも最初は三十人以上入部したが、勉強との両立ができないと二年の秋までに次々と退部していった。 三年まで残ったのは六人。 ここまで来たら、夏の大会まで続ける。 そう六人で約束していた。
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