0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
小さな体が泣いている
社会は冷たく過ぎ去り
傷だらけの体は
何を求めてさ迷う
小さな声で鳴いている
僕等は聴かずに通り過ぎ
掠れる声が
何かを求めて消えていく
誰かが…
何かが…
そのうち…
関わりを持たず
孤立する僕等は
見えていても
気づかない
分かっていても
知らない
小さな命が叫んでいる
誰もが見ては哀れむだけで
何一つ伝わらない
孤独の闇に支配される
幼さが故の悲しみ
幼さが故に苦しみ
小さな亡骸に変わる
追悼の花が枯れる頃
また全てを忘れるから
小さな衝撃は
暗黙の静寂に溶け込む
また一人死んでいく
亡骸は記憶の外へ
追い出されて
彼等の…
僕等の…
僕の存在は消えていく
生きた証は消えていく
最初のコメントを投稿しよう!